この記事では、2024年時点で皇室に保管されているティアラを大公開します。
皇族女性が着用している美しい画像も楽しみながら、その中身について見てみましょう。
皇室のティアラとは
皇室のティアラは、新年行事や宮中晩さん会などで皇族女性が身に着けられるものです。
その歴史は長く、日本の皇族がティアラを着用するようになったのは、昭憲皇太后が新年拝賀に参加されたときからだとそうです。
皇后陛下の第一ティアラ
皇后陛下の第一ティアラは、皇后となる女性に継承されるもっとも格式の高いティアラです。
制作されてから実に140年という月日が経過しています。
昭憲皇太后、貞明皇后、香淳皇后、美智子さま、雅子さまと、形を変えながら5代にもわたり受け継がれてきました。
皇后陛下の第二ティアラ
皇后陛下の第二ティアラは、明治以降の歴代皇后に受け継がれてきたものです。
第二ティアラは菊がモチーフになっており、に細かくあしらわれた細工が美しいですね。
美智子さまが皇后だった時代にも、第二ティアラをお召しになっていました。
皇后陛下の第三ティアラ
皇后陛下の第三ティアラは、美智子さまが秩父宮妃勢津子さまから譲り受けたとされるティアラです。
第三ティアラが現在、雅子さまに受け継がれているのかは分かっていないようです。
皇太子妃の第一ティアラ
皇太子妃の第一ティアラは、皇太子妃となる女性に継承されてきたティアラです。
香淳皇后さま、美智子上皇后さま、そして皇后雅子さまがそれぞれ皇太子妃だった時代に着用されていました。
現在は、皇太子妃である秋篠宮妃・紀子さまが受け継がれています。
紀子さまはこれまで、秋篠宮殿下とご結婚された際に作られたティアラをずっと着用されていました。
皇太子妃の第二ティアラ
皇太子妃の第二ティアラは、第一ティアラと同様に皇太子妃となる女性に受け継がれています。
美智子さま、雅子さまが着用されているお姿は確認できました。
現在は紀子さまのお手元にあるとみられていますが、まだお召しになった姿は確認されていないようです。
そのほかのティアラ
皇族女性のティアラには、ほかにもあります。
徳川家のご出身である高松宮喜久子さまのティアラは、徳川家の葵の紋がモチーフになっています。
このティアラは喜久子さま亡き後、徳川系財団へ寄付されたそうですよ。
そして、常陸宮華子さまもご成婚時にティアラを作られていました。
華子さまはほかにもティアラをお持ちのようです。
高円宮久子さまも複数のティアラをお持ちであるとみられ、ご成婚当初にミキモトが製作したティアラをお召しになっています。
また、久子さまは秩父宮勢津子さまから代々受け継がれているティアラもお持ちのようです。
そして、久子さまの娘で現在は皇室を離れている守屋絢子さんは、久子さまがネックレスとして着用されていたものをティアラにアレンジ。
皇族女性は、ティアラを授かり着用されるだけでなく、組み合わせやアレンジも加えられているのですね。
ティアラ一覧
それでは、現在皇室に保管されているティアラを見てみましょう。
皇室に保管されているティアラは、全部で8個あるといわれています。
- 皇后の第一ティアラ
- 秋篠宮佳子さまのティアラ
- 三笠宮彬子さまのティアラ
- 三笠宮瑶子さまのティアラ
- 高円宮承子さまのティアラ
- 千家典子さんのティアラ
- 守屋絢子さんのティアラ
- 小室眞子さんのティアラ
1つ目:皇后の第一ティアラ
1つ目は、前述した皇后の第一ティアラです。
このティアラは、明治時代の皇后である昭憲皇太后のために制作されました。
以降、現代の皇后雅子さままで受け継がれています。
当時の金額で言うと15万円(現在の価値で7億円ほど)をかけて制作されました。
なんと60個ものダイヤモンドが使用されているのだそう!
第一ティアラは飾りの取り外しができるようになっており、これまでさまざまなスタイルを見せてきました。
お召しになるドレスに合わせて、また場面や行事に合わせて、ティアラの形を変えられるのは素敵ですよね。
それでは、代々受け継がれてきた皇后のティアラをお召しになっている、女性たちの姿を見てみましょう。
まずは、このティアラが製作された最初の皇后・昭憲皇太后です。
昭憲皇太后は、日本の皇族の中で初めて洋装をまとった皇后といわれています。
ティアラには9つの大きな星が輝いており、首元を飾る3連の大きなネックレスが華やかですね!
ドレスの上半身がコンパクトにまとめられており、ティアラの存在感が引き立っています。
続いて、大正時代の貞明皇后のお姿です。
貞明皇后は大きな星の飾りを外された状態で着用されていますね。
昭憲皇太后が着用されていた頃の写真と比較してみましょう。
星の飾りを外したことで、綺麗にセットされた髪型が引き立っていますね。
続いては、昭和時代の香淳皇后です。
香淳皇后の代になると、再び星の飾りを付けて着用されています。
控えめでありながら綺麗にセットされた短いヘアスタイルと、華やかなティアラがマッチしていますね。
さて、続いては平成時代・上皇后美智子さまです。
美智子さまは、また星の飾りを外して使われていますね。
代々受け継がれてきたティアラですが、美智子さまのご成婚時に「ミキモト」がリフォームを加えたそうですよ。
美智子さまが着用された際には、3連のネックレスも1連にしてシンプルに着こなされていました。
ファッションセンスが徐々に近代的になってきた気がしますね。
そして最後は、皇后雅子さまがお召しになっているお姿です。
雅子さまは美智子さまと同じ状態で着用されていますね。
ネックレスは2連にし、ドレスの首元がボリューミーで華やかです!
2つ目:秋篠宮佳子さまのティアラ
2つ目は、秋篠宮佳子さまのティアラです。
佳子さまのティアラは「ミキモト」製で、2793万円をかけて製作されました。
母の紀子さま、そして姉の眞子さんと並んだ際に見た目のバランスが良いとされる、ミキモトのデザインが採用されたそうです。
佳子さまのティアラには高さのあるパーツがあり、凛とした強さを感じるデザインになっています。
おしゃれでモダンなファッションを好まれる佳子さまにお似合いですね!
3つ目:三笠宮彬子さまのティアラ
3つ目は、三笠宮彬子(みかさのみや・あきこ)さまのティアラです。
彬子さまは昭和天皇の一番下の弟にあたる、三笠宮寬仁さまの長女です。
彬子さまのティアラを新調する頃から、ティアラの制作費が公金でまかなわれるようになったといわれています。
そのため、彬子さまがご結婚などで皇室を離れられる際には、彬子さまのティアラは宮内庁で預かることになります。
4つ目:三笠宮瑶子さまのティアラ
4つ目は、三笠宮瑶子(みかさのみや・ようこ)さまのティアラです。
瑶子さまは、彬子さまの妹にあたります。
ティアラをお召しになっているお姿も華やかですが、普段の瑶子さまは明るい髪色やモードなファッションが印象的ですよね。
5つ目:高円宮承子さまのティアラ
5つ目は、高円宮承子(たかまどのみや・つぐこ)さまのティアラです。
承子さまは高円宮憲仁さまの長女にあたり、妹にはご結婚され皇族を離脱された千家典子さんと守屋絢子さんがいます。
6つ目:千家典子さんのティアラ
6つ目は、千家典子さんのティアラです。
千家典子さんは高円宮家の次女で承子さまの妹、1つ後にご紹介する守屋絢子さんの姉にあたります。
典子さんは2014年にご結婚され皇室を離脱し、ティアラは宮内庁に預けられています。
典子さんのティアラはミキモト製で、1522万円をかけて作られたそうですよ。
7つ目:守屋絢子さんのティアラ
7つ目は、守屋絢子さんのティアラです。
守屋絢子さんは高円宮家の三女で、承子さまと典子さんの妹にあたります。
2018年にご結婚され皇室を離脱されたため、ティアラは宮内庁に預けられています。
絢子さんのティアラも、姉・典子さんと同じくミキモト製で、1485万円をかけて作られました。
8つ目:小室眞子さんのティアラ
最後は、2021年に結婚し皇室を離れられた小室眞子さん(旧・秋篠宮眞子さま)のティアラです。
眞子さんのティアラと宝飾品は「和光」が製作したもので、2856万円がかけられたとされています。
デザインは総合的に和光が提案し、眞子さまの思いや希望も取り入れた形で製作されたそうですよ。
妹・佳子さまのティアラとは違う魅力が備わっていますね。
ティアラは誰のもの?
上記でご紹介した8つのティアラは宮内庁に所有権があります。
ですが上皇皇后陛下の長女で天皇陛下の妹である黒田清子さんのティアラのように、私物となっているものも多くあります。
理由は、ティアラが製作される際に「どこからお金を出したか」で、所有権が決まるからです。
皇室のティアラ製作に関して、過去には天皇の私的なお金である「お手元金」というところから充てられていました。
黒田清子さんのティアラもお手元金から支払われているため、黒田清子さんの私物扱いとなります。
天皇家の私的なお金で作られているから「天皇から娘へのプレゼント」という形になるんだね!
三笠宮彬子さまのティアラを製作するあたりから、お手元金ではなく「公金」で支払われるようになったそうです。
そのため、天皇家のお手元金で製作されたティアラはその方の私物扱いとなり、公金で製作されたティアラは宮内庁所有となるのですね。
彬子さまのティアラが製作されるよりも前からあった皇族たちのティアラは私物の可能性が高いのでしょう。
そう考えると皇族や嫁いだ先の家柄は財力半端ないですね。
黒田清子さんのティアラは「ミキモト」製で、天皇家の皇女・愛子さまも成年行事にてお召しになりました。
両陛下と愛子さまは、コロナ禍で経済活動や国民の暮らしに影響が出ていたことを考慮され、愛子さまのティアラを新調されなかったそうです。
清子さんは天皇陛下の妹ですので、もともとは皇女。
現在の愛子さまと同じお立場でした。
皇族女性の中でも、皇女のティアラは製作費も倍以上になる格上のものです。
そのため、愛子さまはほかの皇族女性のティアラを借りるよりも、元皇女である清子さんのものを使用されるのがふさわしかったのでしょう。
情報によると、愛子さま自ら清子さんにご相談され、ティアラを借りられることになったそうですよ。
現在は皇室を離れ民間人となった清子さんですが、姪っ子である愛子さまのお力になりたいと思ったのでしょう。
まとめ
2024年現在、皇室に保管されているティアラについてご紹介しました。
宮内庁が所有権を有しているティアラは計8個で、お手元金で作られたティアラのみその方の私物ということになっていました。
コロナ禍以降、情勢が好転しないことが大きな理由で、ティアラは新調されてきませんでした。
愛子さまをはじめ、今後誕生する皇族女性のために製作されるティアラがどのようなものになるのか、拝見できるのが楽しみですね。
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